示差走査熱量測定装置 SUPR-DSF
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Protein StableのSUPR-DSFは、次世代の示差走査蛍光測定法で、タンパク質の安定性のサンプル準備と解析を簡素化し、一つのマイクロプレート上で完結することができます。
高精度の光学部品により実現される、最高感度のたんぱく質固有蛍光および全スペクトルの検出により、384マイクロプレートでの温度変性および等温化学変性試験を簡単に実施できます。
テクノロジー
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- ハイスループットの熱安定性スクリーニング
- タンパク質固有蛍光観測:幅広い生化学バッファに対応
- 高速スキャン:1℃/分の温度上昇レートに合わせて384ウェルプレートをスキャン
- 幅広いサンプル濃度に対応
- 非常に少量のタンパク質およびサンプルで検出可能
アプリケーション
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- 製剤・緩衝液最適化
- タンパク質特性評価
- 安定性プロファイリング
- 類似性評価
- 加速劣化試験・強制分解研究
- 結合誘導コンフォメーション変化解析
- PTM(Post-translational modification)評価
圧倒的な使いやすさ
SUPR-DSF は、優れたタンパク質安定性スクリーニングを提供するとともに、プロセスを簡素化することを目的として特別にデザインされています。これにより、サンプル調製にかかるオペレーターの時間、必要な消耗品の量とコスト、余計な調製ステップによるエラーのリスクを削減します。
つまり、サンプル調製はひとつの384ウェルプレートで完結します。そして、装置前面の引き出しから移動する熱ブロックにプレートをロードしたら、あとはグラフィカルなSUPR-Suiteソフトウェアでメソッドをロードし、実験を開始するだけです。完了すると、データの解析とエクスポートは数クリックで行えます。
データがすべてを物語ります
タンパク質安定性スクリーニングでは、サンプル間の融解温度の顕著な差異が明らかになりますが、SUPR-DSFはより微小な差異やさらに多くの情報を検出するために使用できます。
スペクトロメーターを用いて、内部のトリプトファン残基とチロシン残基からの完全な放射を検出することにより、既存機器に比較してはるかに詳細な情報を得ることができます。
解析オプションには、従来の2波長比法やスペクトル全体を使った包括的な方法など、いくつかの手法が用意されています。より多くのデータは、より良いシグナル対ノイズ比とより詳細な情報をもたらします。搭載された自動解析機能は384個のサンプルを一気に解析し、お好みに合わせて外部プログラムを使用したい場合は、データのエクスポートが簡単に行えます。
無駄なく効率的に
同一マイクロプレートでサンプル調製と分析を行うことは、確かに安定性スクリーニング手順のステップ数を削減し、オペレーターの作業とヒューマンエラーのリスクを低減しますが、真の効率性はランニングコストで実現されます。
SUPR-DSFを稼働させるのに必要なのは、標準的な黒色384ウェルPCRプレートとプレートシールだけです。サンプルをロードするための追加容器や、サンプルを保持するための専用カートリッジ等の高価な消耗品は必要ありません。
さらに、PCRプレートを使用することで、サンプル量はわずか10µLまで少なくでき、タンパク質濃度も低くなるため、調製に必要なサンプル量も節約できます。