スパッタソース Fission
スパッタリングについて
スパッタ成膜は真空薄膜堆積において、広く使われている成膜技術です。
負電圧を印加したターゲットの上方でArプラズマを発生させることにより、プラズマから引き出されたArイオンがターゲットに向かって加速します。Arイオンがターゲットに衝突することにより、ターゲット表面から原子または分子が弾き出されます。このプロセスをスパッタリングと言います。
スパッタリング装置は、スパッタされた材料をサンプル表面に付着させ、薄膜を形成します。
Fission:スパッタソース
HEXシステム用スパッタソースFissionを使用することで、HEXシステムをスパッタリング装置として使用することができ、不純物を含まない金属膜や絶縁膜を短時間で堆積することができます。
ターゲットが導体の場合はDCモードで、絶縁体の場合はRFモードで使用することができます。ガスフードが標準装備されているため、ターゲット表面近傍での圧力を高め、成膜中のチャンバー圧力を低く抑えることが可能です。
冷却水配管およびガス配管の接続には、クイックリリースコネクターが採用されています。そのため、工具を使用することなく、簡単に配管の取り付け/取り外しを行うことができます。Fissionソースは、蝶ナット4個でチャンバーに固定することができることから、取り付け/取り外しの際に工具を必要としません。
スパッタガス(主にArガス)に加えて、O2やN2などの反応性ガスをFissionに流す、または、独立したガスラインから反応性ガスをチャンバー内に導入することで、酸化物や窒化物の成膜を行うことが可能です(反応性スパッタ)。
オプションの強磁場マグネットを使用することで、厚さ3mmまでの磁性体材料をスパッタすることができます。
Fissionは金属、絶縁体および半導体をスパッタすることができます。1台のHEXシステムに複数台のFissionを取り付けることで、多層膜や化合物材料膜を成長することが可能です。
仕様
Fission | |
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ターゲット直径 | 2インチ(50mm) |
最大ターゲット厚さ | 6mm(磁性体は強磁場マグネットを使用して3mmまで) |
DC電源 | 720W(600V, 1.2A) |
RF電源 | 300W(13.56MHz) |
ガス供給 | 一体型(ガスフード経由) |
冷却 | 水冷(0.5L/min) |